キングダム考察|趙の三大天は実在しない!龐煖・李牧・司馬尚の功績と史実
キングダムにはオリジナルの設定が沢山あります。
強者の集団として使われているもので登場しているものが4つ。
- 秦国六大将軍
- 趙国三大天
- 中華十弓
- 魏火龍七師
これら全てはキングダムのオリジナル設定となりますが、今回はその中で趙国三大天についての考察を行います。
キングダム627話にて新三大天の一人である龐煖は死にました。
今回は新旧合わせてお伝えします。
旧趙国三大天は誰か
趙国三大天については、新三大天と旧三大天がいるのはご存知でしょう。
旧趙国三大天は、
旧三大天については生き残っているのは廉頗将軍一人だけとなります。
廉頗(れんぱ)将軍【旧三大天】
言わずと知れた廉頗将軍。
六大将軍とも多く戦ってきた趙の猛将となります。
王騎将軍と最後に酒を酌み交わした将軍ってことでも有名と言える人物でしょう。
王騎将軍が呉慶と麃公の戦いにちょっと参加してしまった時がありました。
その後で魏に亡命した廉頗を訪問していたのです。
廉頗将軍が蒙驁将軍という言わば凡庸と呼ばれた相手に対して魏軍を率いて出陣したのは王騎の唆しがあったからです。
退屈したら蒙驁軍と戦えとな。
-廉頗将軍-
(キングダム19巻)
三大天と六大将軍の中で最後まで生き残った人物同士という意味でも最も運も実力もあったということになるのかもしれません。
山陽の戦いで魏軍を率いた廉頗は蒙驁軍に敗れています。
これも王翦の策と桓騎の異質な強さがあったからと言えなくもありません。
趙奢(ちょうしゃ)【旧三大天】
趙奢はキングダムで大きく取り扱われいない趙の武将の一人です。
胡昜との戦いで大きな功績を上げている人物となります。
胡昜は昌平君の師匠で六大将軍の一人でした。
この六大将軍の中でも驚異的な知略を持っていた胡昜に対して閼与の戦いで奇策を使い勝利した趙奢です。
閼与の戦いでは廉頗と楽乗が共に救援は出来ないと言った場所での功績であり、その点を見ると廉頗を凌ぐ実力を見せる事もあったと言えるでしょう。
趙奢にとって最大の功績とも言えます。
藺相如(りんしょうじょ)【旧三大天】
「互いの首をかけても」と廉頗将軍に言わせた藺相如は史実でもかなり有名な人物です。
キングダムでは朱海平原の戦いにおいて尭雲や趙峩龍といった武将の回想で登場しています。
顔は昌平君と同じ様な端麗な容姿をしています。
史実の功績も去ることながら政略でも強みを持っていた人物となっています。
戦においては長平の戦いで廉頗将軍が総大将として籠城作戦に出ていた折に一つの苦言を呈しています。
廉頗将軍の籠城作戦に対して三大天の一人である趙奢の息子である趙括に指揮を任せたのです。
これはキングダムでも描かれていました。
しびれを切らした趙王がここで愚断を下す。
総大将を名将廉頗から血気盛んな若将趙括に変更したのだ。
2年の膠着は一気に流れ出す。
(キングダム8巻)
趙括はあっさりと王騎に討ち取られてしまいました。
藺相如はこうなることを予想していたのでしょう。
趙括は趙奢の戦いを座学で学んでいるだけに過ぎず実戦経験がないと廉頗の解任を止めましたが聞き入らられませんでした。
趙国の国力が一気に低下する原因となった戦です。
この戦で趙が失った兵の数は45万に上り、趙の全兵力に近いものだったと言われています。
もしこの時点で他国から攻められていれば秦国が後に滅ぼす遥か手前で滅亡していたでしょう。
但し、これと同じ様な事案が後の秦国でも起こります。
王翦と李信(信のこと)の間で起こった楚に対する作戦の違いについてです。
新しい趙国三大天は誰か
旧趙国三大天に対して新しく三大天として活躍する人物が当初2人存在します。
この2人となります。
後に恐らく司馬尚が新三大天として君臨する事になるでしょう。
但しその段階で龐煖は信に討ち取られていますので、結局新三大天が3人揃う事はなかったと言えます。
李牧(りぼく)【新三大天】
李牧は史実では最高峰の守りの将です。
キングダムでもラスボス級の人物として描かれています。
実際に春秋戦国時代の強い武将を語る時の代表格は4人存在しました。
これを戦国四大名将と呼びます。
- 白起将軍
- 王翦将軍
- 廉頗将軍
- 李牧将軍
この4人が戦国時代の代表的な名将として現実に中国で有名となっており、その一人が李牧となります。
さらにキングダムでは悼襄王の時代から李牧は活躍をしています。
実は本来李牧は終盤の扈輒将軍(キングダムでは王都の守護者)が死亡してから幽繆王によって将軍に任命されます。
幽繆王というのはあの太子嘉から王位を奪い取った危険人物です。
この愚王代表と言える(史実でもそう言われる)人物が扈輒が桓騎に討たれた後に採用する将軍が李牧です。
ではキングダムではなぜ悼襄王の時代から活躍しているのか。
もう一人の三大天である龐煖の功績も李牧のものとされているからです。
キングダムにおける李牧は武人であり軍略家となります。
最高の頭脳を持っていて中華一の知略の武将と言っても過言ではない。
秦国へ王権と共に向かった際には誰よりも強いことを豪語しています。
これも一つの現実と言える部分ではないでしょうか。
ただ王や国に恵まれなかったのが残念でなりません。
もし秦国に生まれ育っていたのならどうなっていたか分かりません。
キングダムの李牧も嬴政の存在を羨ましく思う様な描写が存在しています。
李牧の最期は趙の王である幽繆王に更迭され処刑されるという不遇過ぎる運命を辿ります。
龐煖(ほうけん)【新三大天】
武神を称する最強の武人です。
史実ではどちらかと言えばキングダムの李牧に近い存在だったと思われます。
しかしキングダムにおいては設定として功績を李牧に譲らせています。
李牧を知略に寄せた分、存在としては武のみに偏らせた最強武力を強く演出しています。
信との三度目の戦いで討ち取られています。
信にとって目指すべき大将軍として名高い秦国六大将軍の王騎を殺した人物でもあります。
更に王騎の嫁になる予定だった六大将軍の摎(きょう)もまたこの龐煖に殺されてしまいました。
但しどちらも龐煖が正々堂々と武力のみで勝負したとは言えません。
王騎の場合は後から放たれた矢が無ければ龐煖が討たれていたでしょう。
摎(きょう)に関しても足を踏むという卑劣な戦闘をしなければ龐煖が勝っていたのかは微妙なところ。
将軍という背中に乗せた戦をする者には結果的に勝利することが出来ない人物だったと言えます。
これについては李牧が解説していました。
龐煖が理解できない力です。
求道者龐煖は武神への道の極みに達したと悟り、その力を天に示すため山を降りた。
しかし十七年前あの力に出会ってしまった。
~中略(摎討ちと王騎への敗北)~
あの敗戦を龐煖は己がまだ未熟だった、武の極みに達していなかったと考えた。
しかし八年前の馬陽での再戦。
そこでもまた龐煖は一人の力では王騎に勝てなかった。
あの一戦を見て私は思いました。
龐煖は未熟だったわけではなく、十七年前もすでに人の武の極みに達していてなお王騎に敗れたのではないかと。
-李牧-
(キングダム58巻)
王騎や龐煖を討つ事になった信が持っていた人を超えた力。
それが「武の結晶となった龐煖とは真逆の力」
武に特化した龐煖も信の持つ将軍と同じ様な「思いを紡いで束で戦う力」に敗北を喫します。
司馬尚(しばしょう)【新三大天】
司馬尚は史実で李牧と共に幾度も守備戦や侵攻戦を行って功績を残している将軍です。
廉頗や藺相如と同じく、史実でも李牧と同時期の活躍する武将と言えます。
キングダムでの初登場は鄴攻めに入った王翦率いる秦国軍の隙きを突いてオルド率いる燕軍が攻めた時です。
燕側の対処に司馬尚が立ち上がりました。
少数ながら侵攻した燕軍を跳ね返し、想像を越える実力である事が分かっています。
またキングダムでは三大天を一度断っている事実が明らかになっています。
かなりの偏屈者というイメージです。
この司馬尚の元に李牧は鄴攻めの後に太子嘉ではなく遷が王になった折、籠もる場所として向かいました。
一時は意気消沈していた李牧ですが、再起戦に向けて進んでいきます。
ちなみに再起戦で李牧は桓騎の侵攻を止めるだけに留まらず、桓騎を討ち、更に領土を大幅に奪還する偉業まで成し遂げています。
司馬尚の活躍も李牧と共に語られます。
キングダムでは小奇麗な顔立ちに巻き巻きな毛先のロングヘヤーと今までの人物とは少し描写が異なる感じがしています。
史実において邯鄲の最終戦で李牧と司馬尚が守りにつきます。
全く歯が立たず戦の長期化が危ぶまれる状態となりました。
司馬尚も王翦から危険視された人物であり、もし邯鄲をあのまま李牧と司馬尚が守り続けていれば長期化した戦によって疲弊した秦国は楚の攻撃で敗北した可能性は十分にあります。
キングダムにおいて司馬尚の登場は趙の終盤戦になりますが、驚異的な強さであることは確実なものと言えるでしょう。
以上が新旧の趙国三大天についての考察となります。
まだ現段階では司馬尚は三大天の座についてはいませんが実質的に考えるとほぼ確実に彼がなるでしょう。
マンガ好き
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