キングダム考察|李牧の死亡は処刑が有力!嘉と逃げるのはカイネと傅抵か!
![キングダム考察|李牧の死亡は処刑が有力!嘉と逃げるのはカイネと傅抵か!](https://xn--w8jtkjf8c570x.com/wp-content/uploads/2019/01/5205e9c98ada7c28123710df06802667.png)
李牧の死亡、史実通りの処刑が有力なのかについての考察です。
李牧が死なずに嘉と共に逃げるという説もありますが、尭雲の予知夢によって史記で語られる通りに処刑される可能性が高まっています。
![キングダム583話 尭雲が李牧の死を暗示する伏線](https://xn--w8jtkjf8c570x.com/wp-content/uploads/2019/01/3b34befa014373a3562f88245a975cae.png)
キングダム583話/原泰久先生/集英社
尭雲が李牧の死を暗示する伏線
実際に史実の李牧を見れば幽繆王(悼襄王の次の愚王)に疑われて反逆罪として処刑されてしまいます。
李牧はこれを甘んじて受け入れるのかが問題です。
当然自分が死ぬ事で守れるものがあると確信したからこそ死ぬのだろうと想像出来ます。
カイネと傅抵、そして嘉を逃がす為に処刑を受け入れる可能性は十分にあります。
李牧の死亡は処刑によるもの
史実で考えると李牧は悼襄王の次の王である幽繆王に処刑され死亡する事になっています。
幽繆王とは太子嘉に変わって王位継承についた遷の事です。
![キングダム59巻 史実でも愚王の代表格である幽繆王](https://xn--w8jtkjf8c570x.com/wp-content/uploads/2018/09/ea630e979f235546996c4016e302c738.png)
キングダム59巻/原泰久先生/集英社
史実でも愚王の代表格である幽繆王
歴史的に見ても愚王の代表格なのですが、実は李牧を将軍に任命したのは幽繆王でした。
扈輒将軍が討たれた後に王都の防衛が困難になり北方から呼び寄せたのが李牧。
※キングダムにおける序盤の活躍は本来龐煖のものでした。
そんな自分から呼んで任命した将軍である李牧を処刑するのか。
理由は謀反を起こそうとした反逆罪でした。
なぜそうなったのか気になりますが、非常にシンプルなものです。
郭開と悼倡后(幽繆王の母)の二人が秦国から賄賂を受け取り幽繆王に「李牧と司馬尚が裏切りますよ」と提言したから。
李牧は王都防衛に必死で戦った
当然、李牧は趙のために戦い続けました。
謀反の様子など全くありません。
キングダムにおいても同じです。
太子嘉が王位から外れて闇深き遷が王になろうという時も絶望は一時的でした。
![キングダム646話 焦燥した李牧](https://xn--w8jtkjf8c570x.com/wp-content/uploads/2020/07/5381e529aee739c7dfe2e0b51e1d569c.png)
キングダム646話/原泰久先生/集英社
焦燥した李牧
確かにキングダム始まって以来の強烈な消沈具合を見せた李牧ですが、すぐに立ち上がって青歌という司馬尚のいる場所で機会を待つ心意気を見せています。
そして史記によれば李牧は秦国の攻めを守り抜き、更に攻め入って領土を大きく奪還するという偉業を成し遂げている。
秦国将軍である桓騎将軍も李牧に討ち取られています。
しかし紀元前229年に王翦と羌瘣と楊端和により邯鄲の陥落の危機を迎えてしまう事になります。
これに対応したのが李牧と司馬尚でした。
もしこのまま李牧と司馬尚が戦い続けていれば秦国の中華統一もどうなっていたかは分かりません。
実際にキングダムでも李牧は「自分が趙にいる間は滅ぼせず膠着中に楚が北上して秦を滅亡させる」と言っている。
この李牧がいる限り秦は趙を討つことはかなわぬ。
~中略~
秦が趙と泥沼の戦争状態にはまり込み体力を失っていけば楚軍が北上して必ず咸陽まで攻め落とします。
-李牧-
(原泰久先生/キングダム45巻)
強烈で圧倒的な自信を李牧は持っています。
![キングダム45巻 秦将全員がまとめてかかってきても李牧の相手ではないと豪語](https://xn--w8jtkjf8c570x.com/wp-content/uploads/2018/04/d509c056a6e2eeae3d8b4961eb31b417.png)
キングダム45巻/原泰久先生/集英社
秦将全員がまとめてかかってきても李牧の相手ではないと豪語
実際にそうなのでしょう。
キングダムにおいて鄴攻めでは王翦が勝利していますが、李牧が途中で幽閉されてしまったのが原因とも言えます。
もしあのまま戦いを続けていれば燕からの食料運搬に気付いた段階で兵站を切り、鄴を飢えさせたまま秦国軍の大敗となっていたのかもしれません。
事実李牧の存在によって長きに渡る戦争を余儀なくされた秦国です。
李牧と司馬尚が守っている状態では永年戦い続ける事になってしまうと考えた秦国は謀略という策に出ます。
幽繆王は賄賂によって買収されていた郭開と悼倡后の言葉を信じて二人を更迭してしまいました。
それに反した李牧は謀殺することになります。
世間的な公表の処刑ではなく隠れて殺してしまうのです。
ちなみにこの李牧が謀略された時、桓騎が敗れたとされる武安も堕ちたとされています。
(参考:睡虎地秦墓竹簡釈文註解)
歴史に名を残す愚行と呼べるものでした。
生き残り説は困難か
楚の項燕が李牧に変わるラスボス扱いになるのであろう事は明白です。
しかし楚を滅亡させて春秋戦国時代は終わりではありません。
楚が滅ぶのは韓⇒趙⇒魏⇒楚となり四番目です。
ただ実質の滅亡が楚の次に燕⇒代⇒斉となるだけであり、楚戦の前に壊滅に近い状態に燕は陥ります。
最後の一国ではなく、この後で趙の太子嘉が代という国を建てます。
あの嘉です。
![キングダム48巻 太子嘉の顔](https://xn--w8jtkjf8c570x.com/wp-content/uploads/2019/01/7017e3fb956ef1ae3f4551d95973bc07.png)
キングダム/原泰久先生/集英社
太子嘉
李牧が趙の光と呼んだ人物となります。
この人物が国を建てるのに最も希望を持っていた李牧がそこにいないのは違和感しかありません。
代は燕と連合を組んで戦う史実があります。
(この燕と代の連合との戦いには王翦が総大将として紀元前227年に起きます)
史実がある以上、国の滅びる順番というのは決まっています。
オリジナルの部分があったり史実を変更する事があったとしても流石に滅亡順まで変更しないでしょう。
司馬尚は史実でも逃亡している事から場合によっては李牧と司馬尚はどちらも最終戦間近となる燕と代の連合との戦に登場するのかもしれません。
カイネと傅抵で嘉を守る
先に伝えた様に幽繆王に反逆罪として処刑される史実を持った李牧です。
あの李牧が暗王と呼べるような幽繆王に容易に処刑されるとは到底思えない現実があります。
よってキングダムでは生存説が存在するのですが、もし史実通り死ぬのだとすれば深い思惑があるはずでしょう。
恐らく太子であった嘉をカイネと傅抵に預けて逃がす為に処刑を受け入れるのではないかと思えます。
カイネは自分も死のうとするでしょう。
しかし李牧から傅抵と共に嘉を救うように命じられる気がしてなりません。
結果的に尭雲と趙峩龍と同じような境遇になり、燕との連合で信と王賁と戦うのではないかと推測します。
李牧の処刑による死亡の有無。
生存の可能性もゼロではありませんが、今現状を見る限り死亡率が高いと言わざる得ないでしょう。
ちなみに史実では死亡したにも関わらず生存と思われる状況にある事例が2つあります。
![キングダム60巻 呂不韋は死亡を偽装した](https://xn--w8jtkjf8c570x.com/wp-content/uploads/2019/01/69191859c093483f7b8b09943970dbb7.png)
キングダム60巻/原泰久先生/集英社
呂不韋は死亡を偽装した
呂不韋の死の偽装です。
これについては実は天国だったのではないかなんて事も言われていました。
しかし馬車の中での呂不韋の発言に「ばれるくらいでよい。大王は分かって下さる」の一言は非常にリアルです。
恐らく生存と考えていいでしょう。
もう一つが嫪毐と政の母である太后との間に生まれた子供です。
![キングダム40巻 嫪毐と太后との間の子供は城外に出して匿ったという嬴政](https://xn--w8jtkjf8c570x.com/wp-content/uploads/2019/01/dd2885d42b77bf3bf141ee99e24f5f5a.png)
キングダム40巻/原泰久先生/集英社
嫪毐と太后との間の子供は城外に出して匿ったという嬴政
呂不韋も言っていた嬴政の優しさが際立つ史実ではないキングダムオリジナルのエピソードです。
この2つは死ぬはずだった人物が生存した明確なキングダムだけの話となります。
但しどちらも隠れた状態で今後姿を出す可能性は低いと言えます。
世間的には両者も死んだのです。
となれば仮に李牧が生きながらえたとしても表舞台には出ない形での再登場となるのかもしれません。
燕と代の連合までは李牧が隠れて指揮を取って、本当に滅亡となる燕王喜と代王嘉を捕らえる紀元前222年にはカイネや傅抵が最後の抵抗を見せるかもしれません。
ただ代王嘉は賢明な人物ですので、最後の無謀な抵抗はせずに嬴政に下る可能性も大いにあるでしょう。
以上が李牧の死亡についての考察となります。
参考文献:阮籍「大人先生傳」訳注 水野, 杏紀; 平木, 康平
参考文献:睡虎地秦墓竹簡釈文註解(三)
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