キングダム考察|項燕(こうえん)がラスボス!史実で李信が大敗!昌平君を楚王する
趙攻略までのキングダムにおける中ボスと言えば「李牧」です。
これは疑いようもありませんが、趙が滅んだ後のラスボスとなれば楚の項燕である事は明白でしょう。
李信将軍(飛信隊の信)が総大将を務め、20万の兵で進軍することになる戦としても有名なもの。
1話の最初の描写は、この楚の戦のものであろうと推測されています。
今回はラスボスとして李牧の次に君臨するであろう最強の武将、項燕について考察していきます。
項燕という男は何者か
項燕と言えば、歴史的にも有名な楚の大将軍。
後の西楚の覇王と呼ばれる項羽の祖父でもあります。
「項羽と劉邦」と言えば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
項羽は残念ながら人心を得ずに、劉邦との戦いに敗れる結果となってしまいますが、戦において相当な強さを持つ武将であったことは分かります。
そうでなければ西楚の覇王とは呼ばれないでしょう。
その祖父である項燕(こうえん)。
項燕こそが春秋戦国時代(キングダムの時代)に楚の誇る当時最強の将軍だったのは言うまでありません。
これは合従軍の際に汗明が討ち死にした折、楚王に対して廉頗も言及しています。
楚王考烈王「やはりこれは儂の出し惜しみが愚かであったということかのぉ、廉頗よ」
廉頗将軍「楚人と魏人は違う。自尊心の高い楚人を今回のような大戦で儂が率いても大した力にはなれぬ。出し惜しみと言うのなら大将軍項燕の方であろう」
(キングダム30巻)
合従軍の戦いでも項燕が出ていれば秦国は滅亡していた可能性すらあったと言えるでしょう。
東の大将軍と呼ばれる項燕は中華最大規模の楚軍の力を活かし切れていないと考えています。
それは媧燐が丞相への誘いを受ける場面でも語られました。
政治的な話にも首を突っ込めるほどの人物となれば知略にも長けていると考えていいでしょう。
李信が項燕に大敗する史実
李信将軍は飛信隊の信のことですが、大将軍として進軍した戦で大敗する史実があります。
敗れた相手が楚最強の将軍である項燕(こうえん)でした。
秦国は韓に次いで、趙、魏と攻め落とし攻略します。
そして4つ目の国攻略戦で楚を攻める時となりました。
楚の攻略については李信の策と王翦の策があったのです。
王翦と李信の2つの意見は別れていました。
王翦は「60万の兵力が必要」というのに対して、李信は「20万の兵で十分」と嬴政に申し出たのです。
史実では当時すでに老将であった王翦よりも若く台頭してきている李信の手腕を嬴政は信じました。
後の始皇帝である嬴政は楚の攻略戦で総大将を李信に任命します。
蒙恬が副将に選ばれての遠征となりました。
最初こそ秦国軍は楚軍に勝利していきます。
まず20万の兵を10万に分け、李信は平輿、そして蒙恬が寝丘を攻めて大勝します。
更に李信と蒙恬は突き進み、国都である郢周辺を攻めて楚軍を圧倒しました。
勝利が続く李信と蒙恬でしたが、城父において事件は起こります。
李信と蒙恬が合流した城父で、想定を超えた速度で追ってきた項燕率いる楚軍に壊滅的な打撃を与えられてしまいます。
城父の戦いとして史実に載っているものですが、7人の武将を失う大敗となりました。
失う7人の武将というのが今飛信隊や楽華隊で活躍する武将であることはほぼ確実であると言えます。
項燕と昌平君の繋がりを感じる敗北
キングダムにおいて昌平君は呂不韋と袂を分かった人物です。
実は史実において秦国も裏切り、楚の王として後に項燕に擁立される人物でもあります。
昌平君の圧倒的知略と項燕の武力が相まみえた形で攻略していくのが楚戦の本軸だったのです。
その始まりとして李信と蒙恬の敗れた城父の戦があります。
「史記」の白起・王翦列伝によれば昌平君の企みが見え隠れします。
この時、旧楚都である郢陳には昌平君が配置されていました。
項燕が李信と蒙恬を攻める時、同時に昌平君が治めていたはずの郢陳にて反乱が起きるのです。
李信は郢陳の反乱を抑え込む必要があり、西に向かう途中で楚軍の奇襲を受けたとされています。
飛信隊から軍長クラスが7人死ぬ事になる戦。
今いる古参のほぼ全てが死んでしまうと考えて良さそうです。
王翦を総大将とした60万の秦国軍
史実ではすでに前線を退いていた王翦でしたが、この李信と蒙恬の大敗から秦国の危機を察します。
嬴政の依頼を受けて当初より言っていた60万の兵力にて楚との戦いに挑む王翦将軍です。
ちなみに当時の60万という兵力は秦国の全軍を意味します。
要するに燕や内部の反乱に対して守る武力は持たずに全軍を持ってあたったという事です。
実は史実における嬴政は非常に疑心の強い人物として有名です。
この嬴政に対して60万の兵を持つ王翦は「裏切られるかもしれない」と思わせない為に、都度「要求」を出していたと言います。
要するに「これしてくれ」「あれしてくれ」と今60万の兵力で楚を倒したら欲しいものを明確にし続ければ「こいつは欲深いけど欲しいものが明確で裏切らない」と思わせられると考えたのでしょう。
この辺りの人心掌握を含めてキングダムでは王翦の人柄が形付けられたとも言えます。
「王になりたい」とキングダムでは言っていますが、こんな人物に最終的に楚に向かう全軍を預けるのは政でも怖いはずです。
王翦が総大将となった楚の第二の進行戦では副将に蒙武が立ちます。
勿論全軍なので敗戦となった李信や蒙恬も同じくこの戦に参戦したものと思われます。
大敗の中でも李信や蒙恬を斬らなかったのは軍力がそれほど必要だったとも言えます。一説には今のキングダムと同様に李信や蒙恬については嬴政が非常に気に入っていた可能性があります。
項燕の策略を読みきった王翦は、奇襲を仕掛ける項燕を見事に討ち滅ぼす事に成功しました。
終わらない項燕の策略
しかし項燕はそれでも終わりません。
王翦に攻められて楚王であった負芻は捕えられます。
ここで楚は滅亡となるはずでしたが、項燕は准水の南で負芻の異母兄弟であった昌平君を王として擁立します。
強敵である事の証明はどこでされる
史実でも李信の軍に壊滅的な打撃を与える項燕です。
ただこの大戦の前に強敵であることを示すエピソードは欲しいところでしょう。
李牧を越える最強の敵という認識を読者にさせる戦があるものと思えます。
この時代は楚にとって目立つものはなく衰退の一途でした。
史実では春申君が主導した連合軍での失敗、そして春申君の死からは項燕の李信大破まで特段の戦もありません。
キングダムでは恐らく特殊な事例として楚の力を見せる場面があるものと言えます。
什虎城における魏と秦の連合戦もその一つと言えるでしょう。
この戦において什虎の武将は誰も討ち死にしていません。
騰と蒙武という秦国の大将軍と魏の第一部将である呉鳳明をもってしても誰一人討つ事が叶いませでした。
そういった武将全てよりも強者である事が分かれば強敵の証明となるかもしれません。
今後どのような形で項燕が登場するのかは分かりませんが、圧倒的強者としてラスボス感を強めながらの登場であることは確実でしょう。
一体どんな人物像として現れるのでしょうか。
マンガ好き
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