映画キングダム感想と考察|左慈(さじ)が成蟜側の強敵に変化!大沢たかおの王騎が凄い!

映画「キングダム」(2019年4月19日公開)を観た上で原作との違いや感想を伝えていく。
最初に面白さで言えば星4~5つ出しても良いのではないかと思える程にマンガ5巻分を2時間の実写に綺麗にまとめている。
全体としてストーリーも分かりやすく、
マンガを知らない人で見やすく構成となっている。
願うなら信の初陣である蛇甘平原の戦いから王騎の死までを次回作で描いて欲しいと感じる人も多いのではないか。
最近のマンガから映画になるもので元から三部作などになっていない場合は、
一気に全部をまとめて伝えようとして失敗する事も多かった。
今回は5巻分(厳密には4巻と半分程度)に収めたことがまとまりの良さを出していたと言っても良い。
ところどころ省略されたエピソードもあったが、
概ね殆どの部分を忠実に再現している。
脚本にも原泰久先生が入っていたのが功を奏したと言える。
ちなみにネタバレになってしまうが、
マンガ版での成蟜の反乱でのラスボスはランカイだったが、
映画キングダムでは左慈(さじ)がラスボスとなっていた。
それではこの先は多くのネタバレも登場するため、
まだ見ていない人は先に劇場に足を運んで欲しい。
子供の信ではない山崎賢人さん
信の役をしているのは山崎賢人さんだった。
当然24歳の青年であり、
マンガでの成蟜の反乱時の年齢とは大きく離れている。
それでも見るにつれて信に思えてくるから凄い。
同じく贏政の役をしている吉沢亮さんも25歳と同年代。
とっくに加冠の儀を受ける年齢を越えているではないかと言ったツッコミも入れたくなるが、
その辺りを差し置いて見ると非常に絵面的にも似ていると言えた。
映画キングダムでの他の配役にも当初は違和感を覚えた人も多いかもしれないが、
演技力で引き込んでくれたお陰ですぐに慣れ親しむ事ができた。
特に大沢たかおさん扮する王騎将軍には凄みを感じた。
喋り方といい、
かなりの再現力を持っていたのではないか。
普段の配役ではあまり見られない新しい大沢たかおさんを見た気分になった。
また美少女で有名な橋本環奈さんが河了貂をやっている。
最初に見ると「可愛すぎるだろ」って思ってしまいかねないが、
見ている内にこちらも河了貂に見えてくるから不思議。
やはり豪華俳優陣というのは伊達じゃないと感じた映画版キングダムとなっている。
朱凶にムタも登場
映画キングダムで信が倒す強敵の数は4人。
最初が贏政をつけ狙ってきた朱凶だった。
この顔の再現度は非常に高かった。

原泰久先生/キングダム1巻
朱凶の顔は映画でも再現度が高かった
2人目が吹き矢のムタだったが、
こちらはマンガよりもあっさり目に倒し切る事が出来ている。
また河了貂がムタを明後日吹き矢を取る時に実は生きていたなどの下りはカットされていた。
ちょっとした面白ポイントだった事からも、
個人的には入れて欲しい部分ではあったがやむを得ない。

原泰久先生/キングダム2巻
ムタの体を漁る河了貂部分は映画でカット
やはり橋本環奈さんに男性の体をどんどん触らせるのには抵抗があったのか。
吹き矢を盗んだとする一言が映画キングダム内で使われていた事から、
ひょっとしたら描写として撮影はしていた可能性もあるが不要と判断されたのか。
次に叩く強敵としては、
左慈となるのだが映画キングダムでは左慈がラスボス扱いとなっていた。
確かにマンガでも左慈には苦戦を強いられている。
出てくる場所が王宮へと通じる路だったが、
映画キングダムではランカイが出てきている。
マンガの様な大苦戦ではないが、
忠実にバジオウとタジフの助けを借りながら信が頭上から攻撃して倒す結果となる。
ランカイについても再現性の高い映像となっていた。
ラスボスは左慈
ランカイを倒した後に成蟜のいる本堂において戦う相手が左慈となった。
マンガを読んでいた人でも忘れている人がいるのではないかと感じる。

原泰久先生/キングダム4巻
映画キングダムではラスボス扱いとなった左慈
通路で左慈に飛びかかった山の民は一瞬で半分になってしまったりなど、
強敵具合を発揮していた(キングダム4巻より)。
映画キングダムでは元将軍として扱われていたが、
マンガでは肆氏の片腕であり、
竭氏の人斬り長だと壁が説明している。
将軍ではないが、
生え抜きの武人との紹介もあった。
原先生が映画キングダムの脚本にも参加している事を考えると、
生え抜きの武人=将軍と言う解釈でも間違っていなかったのかもしれない。
この左慈との戦いは場所は違えども忠実に再現されていると言える。
通路で壁は左慈に斬られてしまうが、
映画キングダムでは成蟜のいる場所(マンガではランカイと戦った場所)で斬られてしまう。
最終的な結果を含めても、
左慈戦の内容が大きく変わった部分はなかったと言える。
戦闘シーン一つ一つもマンガを忠実に再現している事が多く、
マンガが好きな人も抵抗なく見える。
大沢たかおの王騎将軍
王騎将軍の喋り方は独特であり、
役割としては非常に難しいと感じる。
それについても大沢たかおさんがかなりの再現度を持って挑んでくれている。
アニメ版から入った人も、
王騎の喋り方と同じ大沢たかおさんを見て違和感を抱くことは少ないのではないか。
この辺りも原先生がしっかりと監修を行っていると考えていい。
当初は高嶋政宏さんと大沢たかおさんが逆ではないかと言われたりもしていたらしいが、
個人的にはどちらも適役だったと思えてならない。
目立つ二人の美女
成蟜戦での活躍は山の民が大きな部分を担っている。
その王である楊端和を担ったのが長澤まさみさん。
河了貂の橋本環奈さんも同じだが、
出てくる女性が全て美女と言うのも楽しめるポイントではないかと感じる。
美女と美少女と言った変化があるが、
楊端和は美女でありながら非常に強力な武力を持っている。
結果的に無傷で返り血だけを少し浴びている楊端和は映画でも再現されていた。
傷一つ負っておらず、
現実には楊端和とバジオウが二人して攻め込めれば正面からでも壊滅させられたのではないかと思えなくもない。
(それは言い過ぎかもしれないが)
総評と感想
映画キングダムだが、
非常に面白かったと言える作品でオススメ出来る。
マンガもアニメも観ているが、
映画は映画としての楽しみ方と言うよりも実写として再現された作品と言えるものになっている。
アニメも同じではあったが、
マンガの読み直しが無くとも成蟜の反乱までのストーリーは映画だけで理解する事が出来るだろう。
もし今後興味を持ってキングダムを読んでみようと思っている人は、
キングダム4巻の半分くらいからマンガを手にとって見るといいだろう。
アニメで言うとシーズン1の16話からが続きになっている。
何も観たことがない人でも、
マンガだけの人でもアニメだけの人でも両方見ている人でも楽しめるのは間違いない。
そして思うのではないか。
冒頭にも伝えたが、
蛇甘平原の戦いや王騎の死までを次回作でやってくれないかと。
戦闘シーンは個人戦が多く描かれた事から、
戦争シーンと言うものではなかった。
その辺りをどう再現するのかを見てみたい気がしてならない。
是非とも劇場で映画版キングダムを見て欲しい。
マンガ好き
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