キングダム考察|燕王喜の子の太子丹が政を暗殺計画!刺客の荊軻と燕の滅亡
燕と言えば秦国側の史記の中でもあまり登場しない国の一つではあります。
元々燕は秦に隣接していなかったことで、そこまで何度も戦に巻き込まれていない事実があります。
日本で有名な諸葛孔明や、後に秦国を亡ぼす劉邦などと並んで中華における軍神の楽毅がいた国。
燕で最も有名な将軍と言えば彼になるでしょう。
斉を合従軍の力で滅亡寸前まで押しやった大将軍が彼だとキングダムでも説明がされていました。
そんな燕も楽毅を解任してからは大きく動かずにジリジリと国土を消失させていきました。
燕王喜の息子太子丹
燕王喜が咳き込みながら登場した513話。
燕は趙が緩衝材の役割を担い、秦国との戦は滅亡寸前までほとんど行われていません。
そんな燕王喜だが有名な息子がいます。
それが太子丹です。
嬴政の元で新しい六大将軍が任命された後に王喜によって呼び出された人物。
実はこの太子丹という息子、趙で政と一緒に人質として捕らえられていたという史実が存在しています。
言ってみれば政の人質時代の幼馴染です。
同じ敵である趙の存在や、このこともあってどちらかと言えば秦国と敵対することの少なかった燕と言えるでしょう。
中華統一を目指す秦に対して太子丹は使節を送って嬴政を尋ねています。
しかしながら史実でも嬴政は取り合わず太子丹は衝撃が走ります。
「燕も亡ぼすつもり」というのが明確に分かったからでしょう。
政が受け入れなかった
燕の太子丹は政に挨拶をしに行きましたが、冷遇されることになります。
嬴政としても中華統一を目指す中でいきなり使節が来たところで対応出来るものではありません。
キングダムでも趙時代に政に友人がいたとは到底思えない状況です。
亡霊の幻想を見たり、そもそも感情が何もなく痛みの感覚もなくなるほどに心は蝕まれていました。
太子丹も旧友のつもりで会いに行ったのでしょうが、政の対応が冷たいものになるのも当然と言えるでしょう。
かつての旧友の頼みと言えども建国の戦をしている政にとっては不要なものだったと言えます。
もしするのなら動き出す遥か手前に行っておくべきだったと言えるでしょう。
キングダムの政と実際の秦の始皇帝である贏政の雰囲気はかなり異なる部分もあります。
政と太子丹がどのような関係に描かれるとしても手心を加えることは無いと言い切れます。
秦国の元将軍である樊於期を亡命させる
政に冷遇を受けた太子丹は秦国が燕すらも亡ぼす存在だと確信しました。
正面から巨大な国に立ち向かったとて勝てるはずもないと分かっていた太子丹。
この時点で燕は秦国を倒せるほどの軍力がありませんでした。
それでも太子丹は何とかならないかと重臣である鞠武へ相談を持ちかけています。
鞠武は秦国と戦うことが如何に愚行であるのかを諭しますが、太子丹は聞きませんでした。
ここからはキングダムとの設定と異なりますが、秦国の元将軍である樊於期(はんおき)を亡命させています。
鞠武からすれば秦国に攻める口実を与えるものであると反対しますが、樊於期が斉や楚、そして匈奴すらも同盟を結び秦国に対抗すべきだと伝えて取り入ります。
ちなみにこの樊於期=桓騎とする説もあるのでキングダムで桓騎が李牧に殺されなければ可能性はゼロではありません。
政の暗殺計画を企てる太子丹
鞠武から紹介された田光という人物に太子丹が秦国への対応を相談すると荊軻(けいか)を使うように言われます。
暗殺計画の実行者として選ばれたのが荊軻という男でした。
太子丹は田光に対して「この話は他言せぬように」と言われたことで「不安を抱かせた」と荊軻に策を命じたその後に自害します。
荊軻は政への謁見を可能にするため謀反を起こして亡命していた秦国の元武将である樊於期の首を持っていくことになります。
キングダムにおける樊於期は毐国の将軍として嬴政の加冠の儀に紛れて呂不韋が全てを牛耳ろうとした際の人物です。
呂不韋には樊於期とその息子は私利私欲で動く者の一人として描写されていました。
史実の樊於期とは違っています。
(史実では嬴政の少数精鋭という軍づくりで解雇された兵を慮って反論を繰り出し追放された過去を持つ将軍です)
毐国の反乱の時に信に息子は殴り飛ばされていますが、樊於期を含め死亡したという事実は出ていません。
幹部クラスは残して呂不韋の罪を暴く必要があったから生かしています。
ただ樊於期はどこにいったのか分からなくなりました。
よってこの樊於期が実際に燕に訪れる可能性は十分にあると言えるでしょう。
荊軻は嬴政に会うために「樊於期の首」と「燕の肥沃な土地である督亢(とくごう)」を渡すという名目をつくろうとします。
この提案を太子丹は受け入れませんでした。
自分たちを頼ってくれた人物を自分たちが利用するために殺すことは出来ないという太子丹。
非常に情に厚い人物だったのが見て取れます。
しかし荊軻の策を聞いた樊於期は自ら命を断って作戦に乗ったと言われています。
荊軻の失敗と怒りの燕攻め
荊軻は見事に謁見を果たしましたが、嬴政に向けた毒の塗り込まれた匕首(ひしゅ)と呼ばれる合口(今で言えばヤクザさんが持つドスのようなもの)は当たらずに最終的に嬴政の長剣によって斬られています。
もう少しというところまでは行き着いていたことから嬴政の暗殺未遂事件としては非常に有名なものです。
当然怒り心頭となった嬴政はそのまま燕を攻めるべく動き出します。
紀元前227年に王翦と辛勝に燕を攻めさせ易水の西側で燕と代の連合軍をやぶります。
更に翌年に燕の都である薊を攻め落とし、この時に太子丹の軍をやぶって討ち取りました。
この時に王喜は遼東に逃げていますが、楚を打ち破った紀元前223年の翌年にあたる紀元前222年に李信と共に再度燕の遼東を攻めて王喜を捕えて燕を完全に滅ぼしています。
オルドはどこで戦うのか
燕の将軍として強さを発揮するのはキングダムでも太子丹となるでしょう。
おそらくは燕にとって最後の強敵となるはずです。
しかし以前から登場している東の山の王と言えるオルドも十分に強い武将です。
このオルドについては楊端和が相対するのではないかと予想されています。
楊端和については趙戦を最後に史実では見かけなくなる将軍ではあります。
しかし同じく山の王を名乗る者であるなら、戦としては連動して起こりそうなもの。
よって趙を落とした翌々年となる嬴政暗殺計画の年である紀元前227年に辛勝ではなく王翦と楊端和が燕を攻めて易水の西にてオルドを倒すものと考えられます。
辛勝という将軍は登場していないどころか、何の史実も残っっていません。
表現としてはオルド戦に圧勝とはならず辛勝となったことを伝えた可能性すらあるでしょう。
中々の苦戦を強いられるのではないかと予想します。
以上が太子丹の嬴政暗殺から燕の滅亡までの考察となります。
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