【キングダム考察】イナゴ(蝗害)の攻め方♣中国はバッタに苦しめられた歴史がある♠
(キングダム イナゴだ 515話 引用)
鄴攻めで王翦が取った戦略。
それが民衆をイナゴに例えた蝗害の
実践にあった。
蝗害(こうがい)とは、
中国が最も苦しめられた農作被害の
代表的災害。
厳密に言えば災害ではないが、
蝗害で国力を弱められた国もあるほど、
歴史と切っては切れない関係にある。
蝗害の理由
中国で起こる蝗害は、
そのほとんどがトノサマバッタによるもの。
そもそも蝗害はなぜ起こるのか?
それは、
バッタの特性によるものと言える。
バッタは、
ある一定の集団密度で育つと、
その子孫が群生相という種類に変化。
その変化で、
見た目は勿論食べられる植物の種類まで
変化するというのだから、
一種の部分的進化といえそう。
(群生相の逆は孤独相)
毎年起こるというものではなく、
ある程度の期間をあけて起こるのが特徴。
実は、
今は無くなった災害ではなく、
局地的には大きな被害をもたらしている
今もある災害の一つ。
そして、
この蝗害は中国では、
蝗害と水害と旱害が三大災害となっている。
被害や国力低下も
イナゴ(バッタ類)の大群が押し寄せた
その場所では、
農作物は当然ながら草という草が
全て食い破られる。
後には何も残らない。
その範囲は恐ろしく広く、
人間がそれによって飢餓に陥るのは
当然のことだった。
秦の時代にも、
8年に一度はどこかで大きな被害を
もたらしていたと言われている。
1368年から250年以上に渡って
中国を統治していた明もまた、
この蝗害が原因で国力を大きく落としている。
明の時代では、
3年おきにこの蝗害に見舞われている記録がある。
特に、
滅亡となる1644年の付近の年代では、
この蝗害の記録が多く残っている。
日本でも、
◯万石などとその国力を米の高で
図っていた。
食糧の供給が国力を表すのならば、
それがイナゴによって数年おきに
食い破られてしまえば、
それだけで兵を含めて民を食わせることが
できなくなってしまう。
(ちなみに1石は約150kgで成人男性が
1年間に食べる米の量を現している。
1万石ということは成人男性1万人が過ごせる
米の高ということ)
蝗という文字
虫の皇帝とでも言いたげなこの文字。
実際には、
このイナゴ問題が、
皇帝のさじ加減一つで惨事を収集
出来るのか否かが決まっているから
という説まで存在する。
エジプトの壁画にも残され、
ヨハネの黙示録にもその表記があるなど、
神話や伝説にも大きく関わっている蝗。
しかも、
その期間が一定ではないということで、
人知の及ばぬ何かの存在が
信じられていたとしても
おかしくはないだろう。
中国はその被害もかなり大きく、
春秋戦国時代にも当然
イナゴの存在の恐ろしさは
誰もが知っているところだったと言える。
人をイナゴに
人をイナゴに見立てる戦略。
少し考えれば、
その恐ろしさは火を見るより明らか。
イナゴよりは、
その数が少ないとしても、
必要な食べ物の量はイナゴの比ではない。
数と量の差で見れば、
その場所が一気に蝗害に襲われたのと
同じ状態になる。
蝗害によって、
終わりとなった戦が歴史にはあるように、
鄴もまた戦をしている場合では
なくなるのだろう。
「攻めない」
まさに災害によって、
この戦を集結させる。
王翦の策略は、
李牧の想像の外にあると言えそうだ。
⇒【閼与が退路!?王翦の鄴攻め】
⇒【516話 難民で鄴が内部崩壊!?】
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