キングダム考察|王賁は史実も強い!魏・燕・代・斉を滅ぼした始皇帝時代の英傑!
主人公の信と共に、三人の若き武将として活躍を続けている王賁。
そんな王賁も史実では有名な武将です。
楽華隊の蒙恬や、李信よりも列国の滅亡に深く関わる王賁の功績はどんなものなのかを史実を交えて考察していきます。
王賁と李信が関わる戦
作品では中々相容れない様子の飛信隊の信と玉鳳隊の王賁です。
実力はお互いに認めていますが、信も蒙恬の様に仲良しという感じで王賁を見てはいません。
本当の意味でのライバル関係にあるのが王賁と言った所でしょう。
ただ史実では少し違っています。
王賁の功績の中にある列国を滅ぼす戦が四度あります。
魏・燕・代・斉と実に4つの列国の消滅に関わっている武将が王賁になりますが、その中で李信将軍と共に向かう国が三つもあるのです。
- 燕との戦い
- 代との戦い
- 斉との戦い
最後の斉との戦いに関しては蒙恬も含めたキングダムにおける若き戦力の三人全員で戦う最初で最後の戦になります。
(キングダムでは何度も三人が同じ場所で戦っています)
キングダムにおいては斉の王建王がすでに事実上の降伏をしているのは知られているところ。
王建は政との話の中で「出口の光を見つけたのやもしれぬ」としながら嬴政に中華の舵取りを任せても構わないと明言。
ここで非公式ながら一国制覇が成ったことになります。
となれば王賁と李信が共に行う滅亡をかけた戦は斉を除いて燕と代のものになるのでしょう。
代という国は李牧が希望の光と評していた太子嘉が趙滅亡と同時に逃げ延びて新たに作り出した国です。
この代は燕との連合で秦国と戦うことになっています。
燕についてはキングダムでは序盤に登場する武将は李牧に敗れた劇辛や東の山の王とされるオルド将軍などが存在しています。
更に時代を遡れば最強と謳われる楽毅が名将として名を連ねています。
楽毅の率いた合従軍は燕を滅亡寸前まで追い詰め、それによって大幅に国力を落とした斉は後の時代もめぼしい活躍のないまま秦国との最終戦に敗れています。
楽毅は諸葛孔明も天才と呼んだ人物でもあり、歴史上最強の将軍だったとも言われています。
史実で燕は政の暗殺を企てるなど他の国とは違った動きをしてくるのもキングダムで描かれるでしょう。
この燕と代との戦いに欠かせなかったのが王賁と李信です。
前半では双方にめぼしい武将が登場していないことから、李牧が処刑を免れて生き残り軍師参謀として燕と代の連合で復活するのではないかと言われています。
王賁の史実での強さ
王賁将軍の史実を知ると如何に嬴政に重用され、功績を残していたのかが分かります。
まずは史実に登場するのが紀元前226年となります。
この時はキングダムで新たな六大将軍として任命された父親の王翦将軍と共に燕の都である薊を攻め落とします。
親子戦が最初の王賁の登場となります。
燕の王である燕王喜は遼東に逃げるので滅亡には至りませんが、そのまま楚に侵攻してこれを撃破。
登場から華々しい活躍を見せる王賁です。
その翌年の戦が王賁を有名にする一戦となります。
魏の滅亡戦。
魏に水攻めを行った王賁
魏の都である大梁を攻めます。
キングダムでは呉鳳明との最終決着となるでしょう。
呉鳳明も魏国で台頭してきた一人の強き武将と言えたのが合従軍、その後に騰と魏の戦で魏火龍七師が登場した戦では霊王を身代わりにして自らを生かしています。
実際に魏と秦の同盟を結ぶきっかけとなる什虎戦では呉鳳明の戦略によって早々に決着がついています。
登場した合従軍戦から実力を伸ばして、すでに霊王を超えて李牧並の知略戦に耐えうる力を持っている可能性があります。
魏の滅亡戦の段階では王賁も六大将軍の一人になっていると考えて良さそうです。
王賁を総大将として魏の都大梁に侵攻。
守りの強さから正攻法ではなく、黄河の水を使った策に出る王賁です。
黄河の水を引き、水攻めで城を包囲するという大胆な策。
この洪水攻撃によって大梁は大規模な損壊を受けてしまいます。
魏の王である魏王假はこの損壊で秦国に降伏することになりました。
これで魏の滅亡となります。
燕と代の滅亡
魏の滅亡から僅か3年で燕と代を滅ぼします。
王翦と共に燕の都を攻めた時に燕王喜が逃げ延びた先が遼東でした。
遼東には李信と共に攻めており、燕王喜を捕えて燕を滅亡させました。
そのまま趙の後釜と言える代を攻めて、代王嘉も捕らえてこれを滅ぼしています。
代王嘉というのが李牧が希望と評した太子嘉の後の名前です。
燕と代は連合軍で挑みますが、王賁と李信によって完全敗北となる史実があります。
斉の戦いが描かれるかは謎
最後に斉だが史実では最後まで秦国に抗った国が斉でした。
先の通りキングダムでは王建がすでに仮の降伏に至っています。
史実では后勝という人物に秦国が賄賂を渡していて五国が滅亡するまで傍観してしまったのが原因です。
趙の滅亡戦も含めてこの時代の秦国は勝利のために大臣クラスの買収をよくしていました。
(いつの時代にもあることですが)
ここでの武将はキングダムで秦国の若き強者として描かれる李信・蒙恬・王賁の三人が攻めています。
実際にキングダムでこの最後の戦が描かれるかどうかは分かりませんが、史実で見ればこの戦の総大将も王賁となりました。
王賁の凄さ
王賁の凄さについてキングダムではその家柄にもあります。
ただ実のところ史実で見れば明らかに蒙恬の方が良家と言える存在です。
王翦将軍が非常に優れた武将であったことから史実でも有名な家柄となりますが、王翦以前の人物が歴史的に有名だったということではありません。
後世まで考えるなら王離の父である王賁の方が名門ということにもなりますが、王翦と王賁がその名家を創り上げたと言っても過言ではないでしょう。
春秋戦国時代で見れば蒙家の方が武家として名門だったと言って間違いありません。
王賁の凄さは魏の滅亡の時にも見せたような大胆な策を講じる戦略眼と度胸にあるでしょう。
キングダムでも知略と武力のバランスで見れば、信や蒙恬よりも一つ抜けた存在に感じます。
朱海平原の戦にて隊の覚醒が必要な場面、高飛車に見える王賁が「友」と兵たちに語りかけます。
部隊すべてを一気に士気向上させて覚醒させるだけの言葉の力も有している王賁です。
史実において列国の滅亡戦を一人で行うというのは韓を滅ぼした騰と魏を滅ぼした王賁だけです。
- 韓滅亡=騰
- 趙滅亡=王翦・羌瘣・楊端和
- 魏滅亡=王賁
- 楚滅亡=王翦・蒙武
- 燕滅亡=王賁・李信
- 代滅亡=王賁・李信
- 斉滅亡=王賁・李信・蒙恬
史実に名前が挙がるという意味で見れば騰と王賁だけが国滅ぼしを有名武将一人でやってのけていると言えるでしょう。
趙は楊端和・羌瘣・王翦が関連しており、楚は王翦と蒙武どころか秦国全軍で挑んでいます。
燕と代と斉は先に伝えた通り。
それだけの猛将であり贏政からの信頼も厚かったと史実からみても分かります。
王翦と王賁の関係
この時代で一気に名前を上げたこの王家。
秦国最強と言っても過言ではない王翦将軍。
そして、その息子の王賁の功績は王家を更に繁栄させました。
キングダムでも三部隊で張り合いながら、王翦に認めてもらおうと奮闘した王賁。
朱海平原では「実は王翦の子ではないのか」と言われるに至っています。
王翦から冷遇されている理由として実しやかに囁かれたものですが、下の者からすれば考えてしまう部分だったのでしょう。
朱景様は賁様を生み落としてすぐに亡くなられたのだ。
決して有り得ぬことだが、もし賁様の父上が王翦様でないとしたら、王翦様にとって賁様は。
愛する妻の命を奪った赤の他人ということになるのだ。
-関常-
(キングダム53巻)
厳しい環境に身を置いたと設定された王賁ではありますが、実力を認めているからこその王翦の扱いでもあります。
良好に見えない部分が多くありますが、そもそも王翦が父親としてどういうった感情を持っているのかは分かりません。
少なくとも戦における能力において他を圧倒する才を持つことは認めています。
最初に王賁が史実で有名になる燕の都を親子で攻める戦。
ここの前段階でキングダムでも王賁と王翦の関係が一気に変化するものと考えていいでしょう。
おそらくはこの戦をきっかけに更に覚醒し、六大将軍入りを果たすのではないかと感じます。
王翦軍に入り込む形で王賁が一挙に成長する機会と言えます。
以上が王賁の史実を踏まえた考察になります。
マンガ好き
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