血の轍ネタバレ100話|母親が供述を覆す!静一の精神崩壊も間近に迫る
血の轍100話のネタバレ含む考察です。
※本編のネタバレを含みますのでご注意下さい。
現状でもすでに静一の精神は壊れかけています。
ここに来て大きな動き。
ママが供述を変えてきました。
「落としていない」
もうめちゃくちゃです。
一体静一の精神はどう崩れていくのでしょうか。
未だに内に巣食うママ
ママからの解放を得たと思っていた静一。
しかしながら「しげるの突き落とし」程度ではママを内から払拭出来ませんでした。
またも寝ながらママを感じています。
本当にママの生霊がいるんじゃないかって気もしてきますが、そんなはずはありません。
すべては静一の妄想の中。
そこでママは泣きながら「ひとごろし」と静一に語りかけます。
目覚めた静一は汗だくです。
すでに精神的に追い詰められているのがよく分かります。
徐々に自分が何をしてしまったのかの自覚が出てきているのではないでしょうか。
精神異常と言えるママの絵
押見修造先生はこういった不気味さを描かせたらピカイチです。
明らかに精神に異常をきたしている状態の静一の絵。
ママが中央に描かれて、それについての暴言や妄言、迷いなどがなぐり書きされているのが分かります。
子供の精神は絵によく出ると言われているのはご存知の読者も多いでしょう。
心理学の世界では子供の精神状態を測るのに絵が採用されます。
今回の静一の絵は分析の必要もなく「ママが強烈に内面に存在する」のが分かります。
調査官の宮下は冷静にこの絵と文字を見て、お母さんが君のすべてと伝えます。
母親に精神的に殺された状態である静一。
確かにそれが立証されば情状酌量の余地もあり刑は軽くなるでしょう。
宮下は静一に今の自分を自覚するのが大切だと伝えますが、中々伝わりません。
ママからママを奪ったのは静一
かなり逸脱した精神状態ですが、内面に潜むママ。
完全に支配された状態で宮下の言っていることが完全に図星なのでしょうが特別覚醒の反応はありません。
当初はとんでもないマザコンって感じの印象でしたが、今は静一には何の考えもない傀儡に見えてきます。
しかもママに操るつもりもなく自分からドツボに嵌っていった静一という印象。
自分で何かを考えることを放棄した結果とも言えます。
しげるがやってきた理由
次は取り調べを受けています。
しげるがなぜ夜中に来たのか。
連絡を取っていたのか。
読者が見る限りの描写ではそんなシーンは一つもありませんでした。
血の轍11巻84話で現れたこのシーンのしげる。
夢かと見紛う状況でしたが、たしかに早朝の雪の中で何をしにきたのでしょうか。
何を訊いても静一の中では何も回答を得ません。
単にママの為にやったという感覚なのでしょうか。
ママが供述を変更した
続いてママ側の検事が話を聞きたいとやってきました。
精神鑑定の結果から責任能力アリと判断されたママ。
今のままだと確実に有罪となるでしょう。
しかし、今までとは一転して供述を変化させたと静一に話します。
目の前で見届けたママがしげるを突き落とす瞬間。
そこから静一は大きく精神を歪めていきました。
さらにその事を思い出した上で自分の内面に巣食うママと対峙し、結果的にしげるを殺すことになった静一。
ママが自白したことが大きな意味を持っていた訳です。
突如として供述の変更。
これは静一にとって混乱を招く一言になったに違いありません。
改めてママがしげるを突き落としたのかを確認する検事です。
この答えによってはママの状況は一転して変化します。
ただママは救われたとしても「自分は?」という疑問も出てくるのではないでしょうか。
ママは本当に自分をどう思っているのか。
「そもそも僕はなんなんだ」と考える気持ちが芽生えるのは当然です。
自分だけは無罪放免で静一はしげる殺しで檻の中。
そんな未来も可能性としてはある訳です。
静一が壊れるのも時間の問題の様に感じられてなりません。
徐々にママと融合していたと感じた状態が崩れ去り、別の人間であることが分かったとき「なぜこんなことを」という後悔で包まれるのかもしれません。
マンガ好き
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