チェンソーマン考察|チェンソーマンの世界は「太陽」が食われて存在しない
84話にてマキマの口から「チェンソーマンが食べた悪魔は、その名前の存在がこの世から消えてしまう」という事実が明かされました。
それゆえ「第二次世界大戦」や「エイズ」といった事件や病名は存在しないことになっているのでした。
「アーノロン症候群」「租唖」「比尾山大噴火」など読者さえ知らない名前も登場し、ゾクリとした方もいるのではないでしょうか。
食べたものを世の中から消してしまうチェンソーマンの能力。
知ったうえで読んでいくと作中に登場しない決定的なものが浮かび上がってきました。
すなわち「太陽」です。
太陽が描かれない『チェンソーマン』
51話にて海の向こうから光が射してくる様子が描かれています。
一見するとありきたりな朝焼けですが太陽の姿はありません。
星のような粒子が海の上で光っているだけです。
リゼとデンジが海辺で話すシーンに至っても太陽の姿はありません。
海の向こうがほのかに発光しているだけでした。
1話のカラー部分においても同じことが言えます。
雲の隙間から夕焼けのような赤色が描写されていますが太陽の姿はありません。
連載当初から物語中盤に至るまで一貫して太陽を描いていないことが分かります。
また太陽が存在しない事実は言い回しからも推察できます。
辺りが暗くなってきた際、これから不穏な事態が起こるであろうことと絡めてクァンシは「夜がくる…」と口にしました。
「太陽が沈む」とか「日が沈む」ではなくて「夜がくる…」です。
同様に76話に登場するある家の母親は、外へサッカーをしに行く息子へ向かって「夜までに帰ってきてね」と声をかけていました。
「日が沈む前に」とか「日が暮れる前に」など他にも言いようがあるようにも思える中から「夜までに帰ってきてね」です。
描写のみならず登場人物の台詞からも「太陽」が徹底的に除外されていることが分かります。
昼間でも元気だったコウモリの悪魔
チェンソーマン1巻にてデンジとパワーを追い詰めるに至ったコウモリの悪魔。
「コウモリは夜行性」という一般的なイメージに逆らい昼間でも新鮮な血を求めて外を飛び回っているのが印象的でした。
本来日没まではすみかでじっとしていることが多いコウモリですが「太陽が存在しない」という前提があれば納得がいきます。
またコウモリの悪魔が仲良くしていた悪魔は「ヒル」の悪魔でした。
本来相容れないはずの「ヒル=昼」とコウモリが恋愛の関係にあったというわけです。
言葉遊びの感は否めませんが『チェンソーマン』の世界における太陽の在り方を象徴しているように思えます。
消された多くの「日」
2巻にてマキマが銃の悪魔による被害についてデンジに説明するシーンがありました。
カレンダーが描かれているのですが月曜日始まりになっています。
通常、多くのカレンダーは日曜日始まりです。
太陽のイメージである日曜日の存在が意図的に消されているようにも思えます。
また早川家にて壁に貼られている掃除当番表。
こちらにも日曜日の記載がありません。
日曜日をお掃除のお休みの日に取っているだけという可能性も排除できませんが、いずれにせよ太陽の存在が隠されているのは事実です。
他にも銃の悪魔討伐後にデンジがマキマ宅を訪れるシーン。
「私に叶えて欲しい事を言ってみて」と聞かれた際に思いを巡らすデンジの背景には大小さまざまな惑星が描かれています。
全て地球に見えます。
「頭部を打って混乱した際に頭の周囲に星が飛ぶ」のような漫画的な表現がありますが、そこからも太陽の存在が消えています。
以上より『チェンソーマン』の世界において太陽は隠されている、あるいは消されてしまっていると考えられます。
早川アキの弟の死
デンジのバディであった早川アキは銃の悪魔に家族を殺されています。
銃の悪魔への殺意が仕事に取り組む原動力に繋がっていたわけなのですが、そんな彼の弟の名は「タイヨウ」でした。
タイヨウはもともと体が弱くアキとともに外で遊ぶことさえままならない子供でした。
最終的には銃の悪魔の上陸によって死んでしまいます。
チェンソーマンの能力によって弱まりつつあった太陽の存在と、虚弱体質のタイヨウの存在。
タイヨウがチェンソーマンと直接の関係があったとは考えづらいですが「太陽の死」を示唆するうえで間接的には関係していたと考えられます。
ちなみに「タイヨウ」という名前はアキ自身の回想と思われるシーンにて明らかになります。
「タイヨウ」という呼称が存在しているのならば惑星としての「太陽」も同じように存在しているのではないかと考えられます。
しかし、マキマが岸辺に説明したように「アーノロン症候群」という病そのものは存在しなくても「アーノロン症候群」という呼称は存在していました。
呼び名が存在するからと言って名前の元となった物それ自体が存在していることにはならないわけです。
よって「タイヨウ」という名前は恐らくチェンソーマンが太陽を食べる以前に付けられた名前であると考えられます。
どのタイミングで太陽が消えたかは明らかではありませんがアキの回想時点では既に「タイヨウ」という名前には何の意味もなかったということになります。
『チェンソーマン』の世界に太陽が存在しないと仮定した場合
単行本9巻にてデンジはYシャツ1枚かTシャツを着ていました。
作中の季節は春から夏あたりにあると考えられます。
ただ銃の悪魔が日本に出現した前後でアキがデンジとパワーを連れて北海道へ行った際、お墓には雪が積もっていました。
要するに、日本国内においてさえ季節の境目がぐちゃぐちゃになっているということなのでした。
季節というのは地球が「太陽」に対して傾き公転していることで発生するものです。
もし仮に「太陽が存在しない」仮説が正しいとするならば、めちゃくちゃになってしまった季節にも説明がつきます。
現在可能な考察は以上です。
描写やセリフ、世界の不可解さから『チェンソーマン』の世界における太陽の存在を考察することができました。
第二部にて明かされるだろうチェンソーマンのより詳細な特徴から、世界の仕組みが明らかにできることが期待されますね。
※この記事はチェンソーマンが好きな「高田夏虫」が書いてくれました。
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