進撃の巨人考察|二千年後の君への意味。122話で始祖ユミルからエレンが答え
1話タイトルの”二千年後の君へ”はエレンに対してのものだったと考えてもいいでしょう。
始祖ユミルからエレンに向けたというのが意味になります。
122話のサブタイトルは「二千年前の君から」になっています。
ここで初めてエレンは始祖ユミルとの繋がりを感じます。
始祖ユミルは待っていました。
二千年前も前から誰かが解放してくれるのをずっと待っていたのです。
エレンこそが二千年前の君
初代ユミルから145代続いたフリッツ王です。
13年という継承を考えると1885年の月日が始祖ユミルから経っている段階で壁が出来たことになります。
そこから100年続いた壁内の平和です。
となれば、おおよそですが2000年の時に自由を求める進撃の巨人を継承したのがエレンということになります。
進撃の巨人を作り出した意味
進撃の巨人は未来と過去を融合した状態で記憶の継承が出来ます。
要するにエレンの記憶をグリシャも見ていたことになるのです。
未来の出来事に合わせる為に過去の人物が動く場面もあったと言えます。
言えるというか、実際にエレンはグリシャを操作して二千年前から待ち望んでいる始祖ユミルへの到達を目論んだとも考えられるでしょう。
鶏が先か卵が先かの議論にもなりそうですが、物語としては問題なく今起こっている始祖取り込みのエレンの状況はユミルが望んだものに見えます。
始祖ユミルから分裂した九つの巨人の中で「自由」を求める進撃の巨人。
始祖ユミルが自分を解放してくれる自由の戦士として作り出した存在なのかもしれません。
始祖ユミルの解放
エレンはジークに触れ道の中でユミルを見つけました。
王家であるジークの言うことを聴かずになぜエレンが始祖ユミルを扱えるようになったのでしょうか。
それは全てユミルの過去とエレンの最後に伝えた言葉で分かります。
永久に君臨させ続けようとした巨人の世界に対して「終わりだ」と告げるエレン。
終わりだ。
オレがこの世を終わらせてやる。
オレに力を貸せ。
お前は奴隷じゃない、神でもない、ただの人だ。
誰にも従わなくていい。
お前が決めていい。
決めるのはお前だ。
お前が選べ。
永久にここにいるのか、終わらせるかだ。
オレをここまで導いたのはお前なのか?
待っていたんだろ、ずっと。
二千年前から、誰かを。
-エレン-
(進撃の巨人122話~二千年前の君から~)
この言葉を聞いて魂が宿った様に瞳が現れた始祖ユミルです。
エレンの言葉に「自らの解放」を委ねたと考えていいでしょう。
王家は関係なくなった
エレンが地ならしを行えた理由は王家であるジークと触れて、血筋を流用しているからではありません。
道に行けたのはジークと触れたからでしょうが、先程の始祖ユミルの決定によってエレン=始祖の巨人になり全ての力を使えるようになったと言えます。
ガビが136話でムカデのようなものが「巨人の正体」ならという話をしました。
これは事実です。
ジークに触れた時から、始祖ユミル籠絡の瞬間でエレンに始祖の巨人が力を得るに至るまで全てを継承したと考えて良さそうです。
エレンから生えた巨人の正体、言ってみればユミルの民の全権を握っている様な状態になりました。
二千年前から待ち続けた始祖ユミルの永久からの解放を叶える存在となったエレンです。
1話エレンから122話始祖ユミル
1話の「二千年前の君へ」(2009年9月)から122話の「二千年前の君から」(2019年10月)に至るまで連載10年を経てようやく辿り着いた解答です。
様々な考察が張り巡らされていましたが、実際は始祖ユミルからエレンに向けたものであったと言えるでしょう。
壮大なエピソードも最終回に向かって駒を進めています。
始祖ユミルに終わらせる約束をしたエレンは地ならしを敢行した後、残るユミルの民に対してどんな結末を見せるのでしょうか。
マンガ好き
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