進撃の巨人考察|ヒストリアの子供の父親は幼少期からの顔見知り!出産は地ならし中の134話

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進撃の巨人考察|ヒストリアの子供の父親は幼少期からの顔見知り!出産は地ならし中の134話

進撃の巨人107話で子供を妊娠していたヒストリアですが、108話では子供の父親の正体が確定しました。

幼少期からヒストリアに好意を抱きながら、構ってもらう方法が分からずに石を投げてしまっていた少年です。

後にヒストリアから孤児院で罪悪感から顔を伏せながら働く青年を見つけて恋愛?に発展した模様。

実際にはイェレナの助言で「巨人化を遅らせる」意味合いがあった様子。

ヒストリアの子供の父親となった青年

ヒストリアの夫は、ヒストリアと同じ地で生まれ育った青年です。

幼少期には牧場から出てこないヒストリアに対して、小石を投げていた事もあるのだと話しています。

進撃の巨人108話 ヒストリアから青年に声を掛ける

進撃の巨人108話/諫山創先生/講談社
ヒストリアから青年に声を掛ける

石を投げたのは、ここにもある様に「構ってほしかったから」です。

要するに好意の裏返しであって少年は昔からヒストリアを好きだったという事です。

但しヒストリアは青年を利用するために近づいたのだと言われています。

巨人化を遅らせる選択

作中ではヒストリアから青年に近づいたとの事ですが、しかし彼と面と向き合って話すヒストリアの顔は暗い顔をしています。

進撃の巨人108話 ヒストリアの暗い表情

進撃の巨人108話/諫山創先生/講談社
ヒストリアの暗い表情

どう考えても好意的な意味で青年に近づいた訳では無い事が分かります。

実際のところはイェレナの助言を飲んだヒストリアの「巨人化を遅らせる戦略」だったと考えて良さそうです。

女王に告げ口したんだ。
「兵団は即刻ジークを女王に食わせるつもりだ」とな。
だが妊娠しちまえば出産するまでは巨人にされずに済むって、そう助言した。
(進撃の巨人108話)

告げ口した人物というのが、ここでは確定的に語られていませんがジークを重要視するイェレナであろうと言われています。

母と同じ運命

ヒストリアは王族であるロッドの不祥事によって生まれてきたような存在です。

母アルマとしては、その事を世間に知られれば命がないために、ヒストリアの存在は邪魔が仕方ありませんでした。

母の愛を受けずして育ったヒストリア。

しかし、奇妙なことに、ヒストリアもまた望まない形で子供を生もうとしています。

進撃の巨人107話でのヒストリアの表情はどう考えても母親になる喜びを持っている様子ではありません

進撃の巨人107話 妊娠中のヒストリアの表情

進撃の巨人107話/諫山創先生/講談社
妊娠中のヒストリアの表情

自分が何かの道具になっているような「無」に近い表情と言えるのではないでしょうか。

ヒストリアが我が子を愛さないとは言いませんが、母親と同じ道を辿ってしまう可能性もゼロではありません。

ユミルを救った二千年後の君への意味

妊娠の理由は不明のまま

憲兵団側からは「自らの命を延命するため」の妊娠だと思われているヒストリア。

ハンジやリヴァイ達からは「ジークの提案の受け入れ」だと考えられています。

しかしながらエレンとの会話の中で「地ならし」に対しての大きな拒絶を感じます。

進撃の巨人130話 エレンの地鳴らしを止めないと胸を張って生きていけないヒストリア

進撃の巨人130話/諫山創先生/講談社
エレンの地鳴らしを止めないと胸を張って生きていけないヒストリア

自分達が生きていくために世界の多くの罪なき人が死ぬ事を明らかに拒絶しています。

エレンはこれに対して「耐えられないなら始祖の巨人の力で記憶を操作すれば良い」と言ったエレン。

確かにそれも可能ながら結果的にしていません。

ヒストリアが最終的に出した結論は「妊娠する」ことでした。

エレンは「ヒストリア」という自分と同じ環境で生きてきた人が幸せに生きていける世界を望んでいます。

よってヒストリアはここで「自分じゃなくて自分の子供が巨人継承するなら良いんじゃないのか」と伝えているのでしょう。

だからこそ上記で描写した母になりたいと願うようなスタンスにはなれなかったのだと推察できます。

エレンの目的は「自由」にのみある

ヒストリアが報われるには

少年週刊誌などは「希望」がテーマになるんですが、進撃の巨人が連載されている別冊マガジンのコンセプトは「週マガでできないことをやろう」というものでした。

その中で「読者の青少年に希望を語る為には絶望もしっかりと描く必要がある」をベースに「ダークファンタジー」が主流のものになっています。

諌山先生からもとんでもないような欝エンドを想定していたそうですから、本当にヒストリアがこのまま真に望んだワケではない子供を生み、仕方無しにジークの巨人を継承すれば、一つの鬱要素としても成り立ちます。

但し、進撃の巨人についてはあまりに多くの人に読まれているマンガとなりました。

終わり方は想定していた絶望と呼ぶべき鬱エンドにするのかどうかは定かではありません。
(「最終回は変えない」という発言もあるので実際に強烈な鬱での終わりが定石と言えなくもありません)

それでも全員が完全に悲劇の中で散っていくのかは、まだ分かりません。

一縷の救いの一つとして「ヒストリアが報われる展開」があったって良いでしょう。

ヒストリアの芯にあるのは、

泣いている人がいたら・・・そんなことないよって伝えに行きたい。
それが誰だって!
どこにいたって!
私が必ず助けに行く!
(進撃の巨人66話)

妊娠に至る随分前段階の想いではありますが、かなり真っ直ぐな気持ちを持っています。

何となくジャンヌダルクを思わせる様な雰囲気ですが、もしそれを想像してもジャンヌは最後悲劇の中で散りました。

やはりコンセプト通りの悲劇でヒストリアの人生も終結していくのかもしれません。

ヒストリアの子供の出産は地ならし中

本来は喜ばしいであろう子供の出産の場面も世界が悲劇に飲まれるところでした。

進撃の巨人134話の冒頭にヒストリアが涙を流しながら痛みに耐えて出産をしているシーンが描かれます。

進撃の巨人134話 ヒストリアの出産シーン

進撃の巨人134話/諫山創先生/講談社
ヒストリアの出産シーン

しかし、その次の描写では世界中で人類が逃げ惑う姿、祈る姿が映し出されます。

始まりと終わりの対比に見える構図。

地ならしの開始から世界が踏み潰されていきます。

進撃の巨人134話 絶望の中で新たな命を生み出すヒストリア

進撃の巨人134話/諫山創先生/講談社
絶望の中で新たな命を生み出すヒストリア

パラディ島で出産をし、命を生み出そうとするその時、世界は地ならしによって多くの命が蝕まれていった訳です。

まさに生と死が両極端に映し出された瞬間と言えます。

一つは一人の命であり、しかも巨人化という出来事を遅らせる為に戦略的にヒストリアが選んだ道です。

もしあの時ヒストリアが「巨人化を遅らせる行動を取らなければ」考えざるを得ない描写となります。

但し、別の見方も出来ます。

これだけ多くの人が死んでいく絶望の淵にいながら、新たな子供という生命の誕生もあるのだという考えです。

実際に進撃の巨人134話のサブタイトルは「絶望の淵にて」となっています。

どちらの見方をするのかにもよってきますが、コンセプトが絶望を理解する意味でのダークファンタジーなのだとすれば、上記の「選択ミス」という考えを見てもいいのかもしれません。

進撃の巨人は全ての場面において「別の選択をすれば良転した可能性」というものが見えてくるマンガです。

最終回までにヒストリアが報われていく可能性は低いのかもしれません。



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コメント

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  • コメント (1)
    • 匿名
    • 2018年 8月 15日 12:53pm

    なんか複雑な思いだなぁ

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